阪急百貨店様の催事スタート

昨年より取り組まさせて頂いております、阪急百貨店様のお取引先で発生する
廃材を利用した再染色プロジェクト、コロナの影響でなかなか開催日が決まらない状態が
続いておりましたが、ようやく開催となりました!

染めるボディーはアパレル会社様で保管されていたサンプル衣類です。
これらのアイテムに廃棄物で色を付け販売しようという企画です。

珈琲染めは東大阪市のマイスコーヒー様より提供頂いた
賞味期限の切れたフードロス豆にて染めています。
通常より珈琲の使用量を抑え淡い優しいベージュで染め上げてみました。

アボガドの皮は阪急百貨店様の食品売り場で排出された皮を集めて頂き
染めました。生地の目付の3倍量を必要としましたが濃ピンクベージュに
仕上がりました。

橙の外皮はお隣の八尾市でポン酢を作られている平井製作所様より
提供頂きました。ポン酢を開発され量産体制に入ったところ
想像以上の外皮が廃棄物として出てしまったので何か利用出来ないか
探っておられたところ弊社で染料として利用可能か試作させて頂いた経緯です。
極淡い色ですが、オレンジ系の色が出てまいりました。


母の日の役目を終え大量に廃棄されるカーネーションの花びらで
ピンクに染め上げました。フラワーロスが注目される昨今の
問題解決法を探る取り組みです。
今回の催事ではピンクを狙いましたが、同じ花びらで黄色に染める事も可能でした。
花びら染めは奥が深いので今後も様々なお花様々な抽出法で
試験染めしていきたいです。

お隣の柏原市カタシモワイナリー様より頂いたぶどうの木を使っても染めました。
剪定は定期的に行われているそうで、染料成分を多く含む剪定材に
とても大きな可能性を感じました。
今回はアルカリ抽出でピンクベージュに染めましたが
他の方法でも試してみたいものです。

この企画に参加させて頂く事で実に多方面から
お声掛け頂き本当に良い経験をさせて頂いたと感じております。
染工場の立場で出来る持続可能な取り組みを今後も
探求してまいりたいと思います。